新刊書籍案内(内容詳細)      技術者一人一冊必携の書です

 

本書の第5章5.1項記載の「設計基準強度と設計許容強度の算出法」、日本海事協会(ClassNK)の「構造用接着剤使用のためのガイドライン(2015/12発行)」の設計許容強度の計算基準として採用されました。

 

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[ 好評発売中 ]

高信頼性を引き出す接着設計技術

-基礎から耐久性、寿命、安全率評価まで-

 
原賀 康介 著
A5判並製 272ページ
日刊工業新聞社
定価 2,600円+消費税
2013年1126日発売
 
その他のNET書店や大手書店でもご購入いただけます
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内 容】

材料設計・構造設計技術者向けに、他の接合方法と比べて「接着」を検討するための必要十分な知識をまとめた。接着剤の選定から接着構造、接着強度と製品信頼性、寿命評価法、設計基準と安全率評価などの勘どころを提示。接着設計のつくり込み技術を解説する。
 
【著者まえがき】
接着剤による接合は、その特徴・機能から各種の産業分野で高度な適用がなされています。そこで、製品の組立てに接着を使いたいと思って接着剤を選定しようとすると、種類の多さに戸惑ってなかなか決められない、設計しようと思って設計基準なるものを探してみても見つからない、結局は接着の採用をあきらめざるを得ないというのが接着の現状なのです。すなわち、「接着」は、ボルト・ナットや溶接のように「工業的に汎用的な接合方法」とはなり得ていないのが現状なのです。では、航空機や自動車、電機機器における接着の高度な利用はどのように達成されているのかということになると、多大な研究開発や検証試験の上に成り立っているのです。そのためには十分な開発期間と開発リソースが必要なため、接着の採用によって大きな効果が得られる場合にしか採用されていないとも言えるでしょう。
 筆者は大手電機メーカーで約40年間にわたって接着を製品組立てに使う立場で開発に従事してきました。その中で、短期間で接着剤の選定から接着構造、プロセスの決定までを迫られる場合も多く、工場の技術者が悩む姿を目の当たりにしてきました。その悩みを解消するためには、材料設計・構造設計の技術者が製品開発時に他の接合方法と並べて“接着”を検討するために必要で十分な知識を習得してもらうための解説書の必要性、また、多くの評価試験や検証試験なしで接着の採用可否を判断できる設計基準を提供することの必要性を実感してきました。本書は、このような目的でまとめたものです。
 本書では、次のような内容について、わかりやすく解説しています。
第1章 接着の基礎知識
 設計の段階では、どの接合方法を使うのが最も適しているかを考える必要があります。そのためには、各種の接合方法の特徴と欠点を十分に知っておくことが必要です。そこで、接着接合の特徴・機能と得られる効果と欠点について説明しています。次に、実際に接着剤を使いこなすためには、種々の影響因子とその影響の仕方を知らなければなりません。それらを理解するための基礎となる接着のメカニズムについても説明しています。
第2章 接着強度や性能に影響する諸因子
 カタログを見たり、強度試験を行ったり、構造設計を行ったりする際に必要となる接着強度に影響する諸因子と、その影響の仕方について説明しています。接着の試験方法の意味についても述べています。
第3章 接着強度のばらつきと製品の信頼性
 製品での接着部の信頼性を向上させるためには、接着強度のばらつきを小さくすることが極めて重要です。ここでは、接着強度のばらつきと製品の信頼性との関係をわかりやすく解説し、信頼性を確保するために最低限達成すべき目標値を示しています。
第4章 接着耐久性に影響する諸因子と寿命評価法
 製品の安全性や信頼性を確保するためには、接着接合物による劣化がどういうものであるかを知り、どのくらい劣化するのかを予測し、安全な設計をすることが基本となります。接着部の形状や寸法が少し変わっただけで耐水性は大きく変化することなど、接着の耐久性については一般に知られていないことがたくさんあります。ここでは、知らなければ不良につながる種々の要因を示すとともに、加速試験から長期の劣化を予測する方法までをわかりやすく解説しています。
第5章 設計基準と安全率
 短い開発期間の中で、多くの評価試験や検証試験なしで接着が適用できるかを判断するための設計基準と設計手順を示しました。設計基準や設計手順は一種のマニュアルであるため、結論だけ示せばそれでよいのですが、少なくともその基準に至った経緯は理解した上で利用していただく必要があります。そこで、簡易に接着強度設計を行うための設計基準と設計手順の考え方と求め方についても説明しています。また、最適設計や限界設計を行うためには、製品の耐用年数が経過した時点でどのくらい安全率が残っているかを定量的に評価する必要があります。ここでは、これらのことをわかりやすく解説しました。
付 録 接着剤の種類と特徴
 接着剤の種類は、非常に広範囲にわたっています。実際に接着剤を選定していく場合は、成分、形態、固化・接着方法、機能、特性などを考えることが必要です。ここでは、これらの面からの分類と工業用によく使われる接着剤の特徴を示しました。
 本書が、これから接着を始める技術者から接着で苦労している中堅技術者まで全てのレベルの技術者の方々、また、接着を製品組立てに使用する各種の機器メーカーの技術者および接着剤メーカーの技術者の方々に、広くお役に立てることを願っています。
 
【目 次】
まえがき
第1章 接着の基礎知識
1.1 接着と他の接合法の比較
1.2 接着の特徴・機能と得られる効果
1.3 接着の欠点
1.4 接着のメカニズム
1.4.1 接着の過程
 1.4.2 (STEP1)接着剤を塗布する
 1.4.3 (STEP2)接着剤の分子と被着材料の表面の分子の距離を近づける
 1.4.4 (STEP3)接着剤と被着材料表面が引き合って結合する
 1.4.5 (STEP4)接着剤が固化する
 1.4.6 (STEP5)接着層に内部応力が発生する
 1.4.7 (STEP6)接着機能を維持しながら劣化が進行する
 1.4.8 分子間力以外の接着形態
 
第2章 接着強度や性能に影響する諸因子
2.1 接着部に加わる力の種類
2.2 接着部の形状
2.3 一般的な接着強度の測定方法
2.4 接着剤に関する因子
 2.4.1 接着剤の硬さ(弾性率)と伸び
 2.4.2 接着剤の温度特性
 2.4.3 粘弾性という性質
 2.4.4 内部応力
2.5 被着材に関する因子
 2.5.1 接着しやすい材料、接着しにくい材料
 2.5.2 表面張力
 2.5.3 良好な接着をするための基本表面処理
 2.5.4 接着面の表面張力を高くする表面改質
 2.5.5 中間層の形成による接着性の向上 プライマー、カップリング剤
 2.5.6 被着材料の線膨張係数
 2.5.7 被着材料の吸水膨潤
 2.5.8 被着材料の強度
 2.5.9 材料、部品の剛性
2.6 接着継手に関する因子
 2.6.1 形状、物性、剛性の不連続性
 2.6.2 接着部での破壊の回避
 2.6.3 併用継手の効果
 2.6.4 接着層の厚さ
 2.6.5 接着部の形状・寸法と水分での劣化
2.7 せん断強度に影響する因子
 2.7.1 せん断強度の値の真偽は?
 2.7.2 板厚、板の強度
 2.7.3 重ね合わせ長さ
 2.7.4 接着部の曲がり
 2.7.5 接着部の幅
 2.7.6 接着層の厚さ
 2.7.7 引張り速度
 2.7.8 チャック間距離
 2.7.9 温 度
 2.7.10 高強度接着におけるデータの判断誤り
2.8 剥離強度に影響する因子
 2.8.1 剥離試験の目的と得られる情報
 2.8.2 衝撃剥離における破壊抵抗性
 2.8.3 剥離開始点の破壊防止
 2.8.4 板 厚
 2.8.5 板の弾性率、曲げ剛性
 2.8.6 接着層の厚さ
 2.8.7 接着部の幅
 2.8.8 温 度
 
第3章 接着強度のばらつきと製品の信頼性
3.1 接着強度のばらつき
 3.1.1 ばらつきの例
 3.1.2 ばらつきの原因
 3.1.3 破壊の形態凝集破壊と界面破壊
 3.1.4 どのくらい凝集破壊になればよいのか
 3.1.5 内部破壊
 3.1.6 接着強度のばらつきを減らすためには
 3.1.7 接着強度の分布の形
 3.1.8 劣化によるばらつきの増加
3.2 製品の信頼性とは
 3.2.1 信頼性の意味
 3.2.2 不良品を減らすための考え方
 3.2.3 接着部に加わる力の大きさより接着強度が低いものの割合を求める
 3.2.4 不良率を許容不良率以下にするための試算
 3.2.5 変動係数CVはどのくらいならよいのか
3.3 まとめ高信頼性接着の基本条件
 
第4章 接着耐久性に影響する諸因子と寿命評価法
4.1 接着接合における劣化の要因
 4.1.1 熱
 4.1.2 ヒートサイクル、ヒートショック
 4.1.3 水 分
 4.1.4 薬 品
 4.1.5 光
 4.1.6 屋外暴露
 4.1.7 継続荷重(クリープ)
 4.1.8 繰返し荷重(疲労)
4.2 接着耐久性を考える上で知っておくべき事項
 4.2.1 破壊状態と耐久性
 4.2.2 水分での劣化に関する事項
 4.2.3 クリープ耐久性に関する事項
 4.2.4 疲労耐久性に関する事項
 4.2.5 耐久性評価における試験条件の決め方
4.3 耐久性の寿命評価法
 4.3.1 寿命予測の鉄則
 4.3.2 熱劣化による長期劣化の予測法
 4.3.3 長期耐湿劣化の予測法
 4.3.4 屋外暴露における長期経時変化の予測法
 4.3.5 長期クリープ耐久性の予測方法
 4.3.6 繰返し疲労における時間強さの予測法
 
第5章 設計基準と安全率
5.1 簡易に設計するための設計基準と設計手順
 5.1.1 設計基準と設計手順の必要性
 5.1.2 設計基準強度、設計許容強度の考え方
 5.1.3 接着強度の低下に影響する因子
 5.1.4 設計基準強度と設計許容強度の算出
 5.1.5 設計手順
5.2 製品の耐用年数経過後の安全率の尤度の定量評価法
 5.2.1 定量評価法の必要性
 5.2.2 接着強度の経年変化の概念
 5.2.3 耐用年数経過後の安全率の尤度の算出法
 5.2.4 耐用年数経過後の安全率の尤度の算出事例
 5.2.5 安全率の尤度の再配分
5.3 設計基準による安全率の尤度の検証
 
付 録 接着剤の種類と特徴
1.接着剤の種類
2.接着剤の分類
 2.1 成分による分類
 2.2 形態による分類
 2.3 固化・接着方法による分類
 2.4 機能による分類
3.各種接着剤の特性
4.エンジニアリング接着剤の特性
 4.1 エポキシ系接着剤
 4.2 アクリル系接着剤
 4.3 ウレタン系接着剤
 4.4 シリコーン系接着剤
 4.5 嫌気性接着剤
 4.6 光硬化性接着剤
 4.7 瞬間接着剤(シアノアクリレート系接着剤)
 
あとがき
索 引
 

 

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株式会社 原賀接着技術コンサルタント