新刊書籍案内(内容詳細)      技術者一人一冊必携の書です

 

●この書籍は、日本海事協会(ClassNK)の「構造用接着剤使用のためのガイドライン(2015/12発行)」作成の参考資料としても使われています。

 

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[ 好評発売中 ]
高信頼性接着の実務-事例と信頼性の考え方-
 
原賀 康介 著
A5判並製 240ページ
日刊工業新聞社
定価 2,400円+消費税
2013129日発売
 
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内容見本 高信頼性接着の実務.pdf
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【内 容】

接着接合は部品組立における重要な要素技術だが、見よう見まねで安易に使用されているケースも多い。しかし、接着強度が高く、強度のばらつきが少なく、耐久性にも優れた接着(高信頼性接着)を行うためには各工程における作りこみが不可欠である。  
本書では主に接着を行う技術者を対象に、接着不良を未然に防ぎ、高信頼性接着を行うための基礎と現場で必要とされるポイントを、その適用事例とともに解説する。
 
著者まえがき】
 接着接合は、機器の小型化、軽量化、高性能化、高機能化、コストダウンなどに大きな効果が得られるため、近年各種の産業分野で急速に用途が増加している。一方、用途の増加につれて、市場における接着部の不具合や、接着組立工程における不具合が増加していることも事実である。
 接着接合の作業そのものは特別な熟練技能や高度な設備を必要とするものではないため、簡単な教育や研修だけで接着作業が実施されていることが多い。いわば、「見よう見まね」で接着剤を使っているというのが現実である。
 接着強度が高く、強度のばらつきが少なく、耐久性にも優れた接着を高信頼性接着という。接着接合は、完成後の検査はほとんどできないため、高信頼性接着を行うためには、設計段階での材料、構造、プロセス、設備、品質管理法の作り込みと、作業段階における工程管理、プロセス内検査が重要である。しかし、どのような点に注意して作り込めば良いのかについてはあまり知られていない。例えば、接着に適していない表面状態の部品を接着しても良好な接着性能は得られない。ではどうやって接着前に部品の接着面の状態を見分けるかというようなことであり、これは、魚や野菜の新鮮さやおいしさをどうやって見分けるかと類似している。
 ここでは、40年近くにわたって機器組立に接着剤を活用し、高信頼性接着の技術を構築してきた筆者が、主として接着剤のユーザーの立場から、ばらつきが少なく信頼性の高い接着を行うための接着技術の正しい基礎知識をわかりやすく解説する。もちろん、接着剤を開発、製造、販売される接着剤メーカーの方にも読んでいただき、より高性能で使いやすい接着剤の開発に繋がり、接着剤のユーザーとメーカーが相互に連携して接着の高信頼性化を図っていくための一助としていただきたい。
                           
【目 次】
第1章 接着接合の特徴・機能と、事例に見るその活用と効果
はじめに
1.接着接合と他の接合法の比較
2.接着接合の特徴・機能と効果
3.接着接合の欠点
4.接着接合の適用事例
  ―接着の特徴・機能の生かされ方―
 4.1 二液室温硬化型変性アクリル系接着剤について
 4.2 板金パネル構造物の接着組立て
 4.3 金属筐体の組立て─接着・リベット併用─
 4.4 接着と溶接の併用接合─ウェルドボンディング─
 4.5 軽量ハニカム構造物の接着組立て
 4.6 モーターの永久磁石接着
 4.7 ガラス機器の接着
 4.8 パイプの接着
おわりに
参考文献
 
第2章 接着設計技術と接着管理技術
はじめに
1.接着設計技術と接着管理技術
 1.1 接着設計技術とは
 1.2 接着管理技術とは
2.接着設計技術と接着管理技術における要素技術
 2.1 接着設計技術における要素技術
 2.2 接着管理技術における要素技術
3.接着設計技術の勘どころ
 3.1 機能設計
 3.2 材料設計
 3.3 構造設計
 3.4 工程設計
 3.5 設備設計
 3.6 信頼性設計
4.接着管理技術の勘どころ
 4.1 部品管理
 4.2 材料管理
 4.3 工程管理
 4.4 設備管理
 4.5 検査・品質管理
5.接着設計技術と接着管理技術の連携
 5.1 接着の設計と管理は車の両輪
 5.2 2次元から3次元の技術へ
おわりに
参考文献
 
第3章 高信頼性接着の作り込み
はじめに
1.接着信頼性のセオリー
2.高信頼性接着の基本条件
 2.1 良い破壊状態と良くない破壊状態
 2.2 接着強度のばらつきの指標
 2.3 接着強度の実力値
 2.4 多数接着した時の最低強度はどのくらいか
 2.5 最低強度をどのくらいにおさえればよいか
 2.6 高信頼性接着の基本条件
3.「接着は難しい」と感じるわけは?
4.やさしい接着のメカニズム(接着の過程)
5.(STEP1)接着剤の塗布
6.(STEP2)接着剤の分子と被着材料の表面の分子の距離を近づける
7.(STEP3)被着材料表面への接着剤の濡れ広がりと結合力の発生
 7.1 接着の結合力の基本(分子間力)
 7.2 表面張力
 7.3 最も強い分子間力(水素結合)
 7.4 被着材料の表面を清浄にする(表面処理)
 7.5 油面接着性接着剤
 7.6 被着材料表面の極性を高くして表面張力を高くする(表面改質)
 7.7 プライマー、カップリング剤塗布による表面処理
8.(STEP4)接着剤の固化
9.(STEP5)接着層での内部応力の発生
 9.1 接着層での内部応力
 9.2 内部応力によって生じる諸問題
 9.3 内部応力の発生と緩和のメカニズム
 9.4 内部応力を小さくするには
 9.5 接着部の形状と内部応力
10.(STEP6)接着機能の維持と劣化(環境・応力劣化)
 10.1 接着部の劣化に影響を及ぼす諸因子
 10.2 接着部の弱点
 10.3 第3の内部応力(吸水膨潤応力)
おわりに
参考文献
 

 

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株式会社 原賀接着技術コンサルタント